ヒゲオヤジ流メダカの極意

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メダカに良い飼育水とは?水質管理と濾過バクテリアの役割を解説

こんにちわ!ヒゲオヤジです!

 

今回は、メダカの水質と濾過の関係性についてちょっとそれっぽくお伝えします!

 

メダカにとって良い水とは?

濾過のサイクルってなに?

 

堅苦しい感じになりますが、そんな疑問や少しの興味がある方に是非、参考にしてほしいです!

 

 

メダカにとって良い飼育水とは?

メダカを飼育する際には水が最も基本的であり、最も重要です。

 

良い水とは、ろ過バクテリアが定着し増殖している水のことである。

 

ろ過バクテリアはメダカに有害な成分を無害な成分に分解する細菌であり、メダカの健康に非常に大切です。

 

エサの食べ残しや排泄物から発生するアンモニアを分解するニトロソモナスというバクテリアや、亜硝酸を分解するニトロバクターやニトロスピラというバクテリアによって、サイクルが出来上がる。これが良い飼育水といえます。

 

飼育水が出来上がるまで

良い飼育水できるまでにはある程度の期間と順番があります。

 

新しい水槽を立ち上げてから約2週間~1か月の間に、アンモニアを分解してくれるバクテリアが水槽内に発生・定着・増殖を始めます。

 

これによりアンモニアが分解され、亜硝酸に変わります。

 

次に、亜硝酸を分解してくれるバクテリアが発生し始めます。

 

これにより亜硝酸が分解され、硝酸塩に変わります。

 

バクテリアの発生から定着・増殖にかかる期間は環境によって異なりますが、一般的に新規水槽を立ち上げた場合、1ヶ月〜3ヶ月の期間が目安となります。

 

見た目の目安は水槽内に、苔の類が発生した事が1つの目安となりますが、必ずというわけではありません。

 

容器内に底床や濾過フィルター、石や流木などを使用すると、バクテリアの住処になり、これらに定着しやすくなるので、短期間で増殖しやすくなります。

 

その結果、水ができた後もろ過細菌の量やバランスが安定しやすくなります。

 

飼育水を作る手順と注意点1

 

ここでは、水槽を立ち上げる際の手順をご紹介します。

1.パイロットフィッシュの導入

 

新たに立ち上げる水槽に最初に数匹のメダカを入れます。

 

この最初に入れるメダカには、パイロットフィッシュとしてバクテリア類の定着と増殖を促す水作りのための大きな役割があります。

 

パイロットフィッシュの目安は水量60Lに対して、成魚サイズのメダカを1~3匹入れます。

 

メダカだけでなく既に飼育している水槽があるなら、その飼育水も一緒に入れます。

 

既に飼育している飼育水には豊富なバクテリア類がいるため、種水として利用することで、新規水槽の立ち上がりを早めることが出来ます。

 

ただし、既に飼育している水槽のメダカが病気になっていないことを確認する必要があります。

 

2.パイロットフィッシュの管理

 

パイロットフィッシュの管理は通常のメダカの管理と同様です。

 

ただし水換えと掃除には注意が必要です。

 

通常の水換えと同様に全体の水量の1/4~1/3程度にします。

 

水換え量を多くしすぎると、バクテリア類の定着と増殖が不安定になる可能性があります。

 

 

3.水槽の管理の見直しと修正

 

パイロットフィッシュを利用せずに、最初から飼育予定のメダカを入れながら飼育水を作る場合は、初心者の方にはオススメしません。

 

メダカにアンモニア中毒や亜硝酸中毒などの影響で死んでしまう可能性があるため、注意が必要です。

 

 

立ち上げ途中でパイロットフィッシュに病気、衰弱などの異常が、見られたり、コケ類が中々発生しないと感じたら、飼育環境に何か問題があると考えられますので、立ち上げからの手順を振り返ってみましょう。

 

 

飼育水を作る手順と注意点2

 

4.水換え

 

定期的に水換えを行い、水槽内の老廃物や有害物質を除去し、水質を新鮮な状態に保ちます。

 

しっかりと水合わせをして、急激な水温やpHの変化を避けるようにしましょう。

 

5.餌の与え方

 

食べきれない量のエサを与えると、アンモニアの発生を促すため、まだ完成されていない飼育水の中では水質が悪化することがあります。

 

食べ切れる量だけを与え、餌の残りを取り除くようにしましょう。

 

6.濾過

 

水量に適したフィルターを使用し、ろ過を効果的に行うことで、アンモニア亜硝酸を効率的に分解し、水質を改善します。

 

フィルターの清掃や交換も定期的に行いましょう。

 

ただし、フィルターの清掃には水道水は使わずに、古い飼育水などで軽くすすぐだけにしましょう。

 

フィルターを水道水でガシガシ洗うとせっかくのバクテリアをカルキで死滅させながら洗い流すことになります。

 

 

 

7.環境ストレスの軽減

 

住み着き始めたバクテリアが死滅しないように水質や水温の急激な変化を避けるようにしましょう。

 

 

これらの注意点を守りながら、水温やpHを適切に管理し、水槽内の水質を維持することが大切です。

 

その後の管理方法

 

飼育水が安定してきてからの管理は非常に重要です。

 

硝酸塩が過剰になると、緑藻類(緑藻類)や藍藻類(藍藻類)の大量発生が起こる可能性があります。

 

 

浮遊性以外のもの、例えばアオミドロなどの緑藻類が大量発生すると、見栄えが悪く、時々メダカが絡まり溺死する危険性があります。

 

 

さらに、藍藻類はシアノバクテリアともいいますが、大量死滅するとメダカに有害な毒素を発生させ、水槽に腐敗したような臭気が漂うことがあります。

 

これにより水のバランスが崩れる可能性があります。

 

また、pHが6以下になると亜硝酸酸化細菌が硝酸塩を亜硝酸に還元してしまい、ろ過バクテリアのバランスが崩れてしまいます。

 

一般的に浮遊性の緑藻類が発生した水はグリーンウォーターと呼ばれ、メダカ飼育に適した水とされていますが、濃度が濃くなると、酸欠の危険性があります。

 

 

水ができた水槽は換水の頻度が少なく済むため、油断してしまいがちですが、定期的な換水や掃除を行うことが重要です。

 

硝酸塩の蓄積を避けるために、定期的な換水を行い、水槽内の残飯や汚れを取り除いて水質を維持しましょう。

 

また、コケ類の発生を抑えるために、水槽の明るさや照明時間を調整することも有効です。

 

定期的な換水や掃除、水質のチェックを怠らずに行い、健康な水環境を維持しましょう。

 

水草を利用している場合

 

水草を入れている場合もあると思います。

 

水草には硝酸塩を吸収、消費、分解する働きがあり、水質浄化の助けをしてくれます。

 

しかし、水草を入れているにも関わらず、アオミドロなどの緑藻類が大量発生することがあったら、見直しが必要です。

 

これは飼育数、水量、水草のバランスが取れていないためです。

 

エサの量や栄養分、日照などの細かな要因も影響しますが、主な要因は飼育数、水量のバランスです。

 

飼育数、水量、水草の数を見直し、調整する必要があります。

 

また、水草も夜間や暗い時には二酸化炭素を放出するため、過剰な水草は良いわけではありません。

 

さらに、枯れた植物を放置すると酸化の原因になるため、定期的な換水と水草の手入れが必要です。

 

季節ごとの管理方法

 

季節ごとの管理方法についてです。

 

春は気温が上昇し、水槽内の細菌や微生物が活発になり、メダカの食欲も増します。

 

そのため、エサの食べ残しや排泄物が増える時期です

 

冬季には亜硝酸酸化細菌が減少し、昼夜の寒暖差も大きくなるため、飼育水が安定しにくくなります。

 

私は、毎年11月〜12月の温かい日に最後の換水を終えて、PSBのみ与え、それ以外のエサやりを止めます。

 

春までは蒸発で減った分だけ水足しをおこないます。

 

夏は気温が安定して高くなり、メダカの活性も上がり、飼育水が安定しやすい時期ですが水の痛みも早いので換水のペースをあげます。

 

排泄物の量が増え、藻類や水草類が繁茂しやすいため、定期的な換水や掃除、水草の手入れをしっかり行います。

 

 

秋は夏の管理から春先の管理へと徐々に戻していきます。

 

まとめ

 

水の品質を良好に保つためには、ろ過バクテリアの定着と増殖が重要であり、これによって水中の有害な成分を分解してくれます。

 

アンモニア酸化細菌がアンモニア亜硝酸に、亜硝酸酸化細菌が亜硝酸を硝酸塩に分解することで、メダカにとって良い水を作るサイクルが出来上がります。

 

新しい水槽で水を作る場合には、パイロットフィッシュを利用して、ろ過バクテリアに適した環境を整えながら、水が安定するまで待つことが大切です。

 

さらに、底床やろ過装置を使用することで、ろ過細菌の定着と増殖を促進し、水の量とバランスを安定させやすくなります。

 

また、水ができた後も定期的な換水や掃除、水草の手入れを行うことが大切で、季節ごとにろ過細菌が維持、増殖しやすい維持管理していくことが大切です!